会社勤めをやめ、フリーランスとして働いて数年経つまで、自分が何を苦手としているかを言語化できないでいたが、今なら分かる。
私が嫌いなのは働くことではなく、働いている職場の人間関係だった。以前勤めていた職場では、同僚や部下、取引先の人間などに対する不平不満、文句、暴言があらゆる席からじんわりと聞こえてくるような環境で、私はそれが嫌だった。極めつけは、隣に座る上司である。その上司にいたってはじんわり文句を言うのではなく、取引先や自分より弱気な人に対してほぼ恐喝みたいな態度をとる人だった。
そういえば、義務教育から大学を卒業するまでも、クラスだったり部活動だったり実験班だったり、そういうコミュニティ内で過ごすのがとても苦手だった。それもまた、コミュニティ内で生じる不和で消耗していたからだと気づく。当時、その不和を解消するための柔軟なやり方を知らず、「みんなが同じ方向を向くようにすればいいのでは?」と私自身が強行姿勢をとってしまったこともある。私が不和の原因となったのだ。あの頃の出来事は反省してもしきれない。
会社をやめることは収入の安定を減らすことでもある。
しかし、それでも楽になった。
つまり私は、収入の安定より心の平穏を選んだ。
常に“気を使う”状態をやめることで、消耗することが減った。